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おながわブログ

桜咲く地蔵

ブログ 街なかレポート/2017年2月25日

こんにちは!

地域によっては春一番も吹き、少しずつ春に近づいていますね。

女川も、きょうは青空広がる穏やかなお天気です。

わたしの春の楽しみは、なんといっても桜です!

早く咲かないかな、とわくわくし、

開花のニュースを聞くと、お休みの日はどこの桜を愛でに行こうかなと悩み、

散ってゆくまで、それはもう桜のことで頭がいっぱいで忙しいのです!笑

 

さて、騒々しい前置きとなりましたが、

きょうご紹介するのは、女川の桜にまつわるお話、「桜咲く地蔵」です。

女川駅前商店街シーパルピア女川の一角に安置されているお地蔵様。

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平成28年12月22日に、この場所にてお披露目されました。

このお地蔵様の御縁起をご紹介します。

 

平成23年3月11日の東日本大震災の津波により、大きな被害を受けた女川町。

町の樹として町内各所で季節を彩っていたたくさんの桜の大木も、

この津波により根こそぎ海へと消えてしまいました。

しかし、旧第二保育所の庭にあった2本の桜の樹は、その三分の二を引き千切られながらも

残った幹から数輪の花を咲かせました。

町民を元気づけてくれたこの津波桜を守ろうと、町民有志により

「女川桜守りの会」が結成され、多くの方のお力添えをいただき、桜の保存活動が開始されました。

しかし、厳しい冬を越したあと、翌春には新芽が見られず、5月末に残念ながら枯死との判定。

その後、伐倒した幹は保管され、この幹の生かし方を検討した結果、

地蔵尊を彫り出して頂くことになったのです。

京都在住木地師の小田健太郎氏の手により地蔵尊像が彫り出され、完成したのが平成25年2月。

女川に運ばれてきてから仮安置されていた地蔵尊が、平成28年12月にようやく現在の地に安置されました。

 

震災を経て、生まれ変わった女川の桜。

新しい町を見守ってくれているような気がします。

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日中は陽射しが注ぎ込み、柔らかな表情のお地蔵様。

皆さまも女川町にお越しの際には、ぜひ立ち止まって見ていただければと思います。

近寄っていただくと・・・

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地蔵堂も可愛らしく、思わず頬がゆるみます^^

桜の咲くころに、思いを寄せて。

もうすぐまた3月11日がめぐってきます。

皆さまが心穏やかに過ごされることを、ささやかながら願いつつ

きょうのブログをお届けしました。

text:えま

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